
CBDとは
CBD(カンナビジオール)は、大麻草及び産業用ヘンプの茎や種子から抽出される100種を超えるカンナビノイドのひとつで、有効な活性物質として現在注目を浴びています。
1942年、アメリカの科学者ロジャーアダムスによって発見され、1980年代以降、化学、医療分野で活発に研究が行われてきました。
2019年、WHO(世界保健機構)がCBDに医療的有効性があると認めたことがきっかけで、CBDは世界に拡大し、現在はアメリカ、ヨーロッパを中心にオイル、グミ、クリーム、化粧品など様々な商品に使用されています。

日本でのCBD
日本でのCBDの使用は厳しい規制があり、大麻取締法で認められた産業用ヘンプや大麻草の茎や種子から抽出し、向精神作用があるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を含まない(THC Free/THC0%)ものだけが認められています。
日本ではTHCは加工品も含めて輸入禁止とされています。

CBDの依存性・中毒性
CBDの抽出が大麻草からできることから、マリファナ、危険薬物をイメージされる方もいるかと思います。
CBDは大麻草及び産業用ヘンプの茎や種子からのみ抽出されるため、向精神作用を持つTHCとは異なり、ニコチンやアルコールのような依存性に関する報告はありません

1日の摂取量
一般的な成人が健康管理を補う目的として摂取する場合、1日に10~25mgが目安とされています。
体に害はありませんが摂取量が多いと眠くなる、倦怠感、下痢などの症状がおきることがあり、車の運転前や機械の操作などの前は注意が必要です。

スポーツとCBD
CBDについての研究が進み、アスリートにもCBD(カンナビジオール)の健康に対する利点、炎症や痛みの代替え治療として益々受け入れられるようになりました。
そして2020年世界アンチドーピング機関(WADA)は、CBDオイルやクリーム、ドロップなどCBD製品の使用を正式に承認しました。
THCのほか多数あるカンナビノイド成分の中で、CBD(カンナビジオール)だけが健康に害がなく、治療に有効だと認められた結果です。
今後CBDはプロ、アマを問わずスポーツを楽しむ全ての人に日常的に愛用されることになるでしょう。

CBDの効果
現在CBDの身体への影響は痛み、ストレス、睡眠、気分、吐き気などに役立つとされています。
これは身体の内部バランスであるホメオスタシス(恒常性)を維持するために働いているエンドカンナビノイド・システム(ECS)に機能するものです。

エンドカンナビノイド・システム(ECS)
CBDは植物性のカンナビノイドの成分ですが、私たちの身体にもエンドカンナビノイド・システム(ECS)というネットワークがあり、私たちがどのように「リラックスし、食べ、眠り、忘れ、守る」かに影響を与える役割を担っています。
ECSは体内に不調が起きたときに神経伝達物質として体内を流れていきますがエンドカンナビノイドを受け取るのがカンナビノイド受容体です。
カンナビノイド受容体はCB1とCB2の2種類に分類されます。
CBDはCB1、CB2受容体に結合し、内因性カンナビノイドのひとつであるアナンダミドのレベルを高める機能があります。